2008年作品
製作:トレヴァー・ホプキンス、監督:アシュレイ・ピアース、脚本:ニック・ディア
日本語版プロデューサー:武士俣 公佑、間瀬 博美、日本語版演出:佐藤 敏夫、日本語版翻訳:中村 久世
出演:
エルキュール・ポワロ … デビッド・スーシェ/熊倉 一雄
ジョージ … デビッド・イェランド/坂本 大地
アリアドニ・オリヴァ … ゾーイ・ワナメイカー/山本 陽子
※ ※ ※
ジェームズ・ベントリー … ジョー・アブソロム/小野塚 貴志
スペンス … リチャード・ホープ/坂部 文昭
モード … サラ・スマート/岩本 裕美子
モーリン・サマーヘイズ … ラケル・キャシディ/福岡 ゆか
サマーヘイズ少佐 … リチャード・ディレイン/池田 ヒトシ
レンデル医師 … サイモン・シェパード/木下 浩之
ミス・スイーティマン … ルース・ゲメル/小林 美奈
イヴ・カーペンター … メアリ・ストックリー/種田 文子
ロビン・アップワード … ポール・リース/平田 広明
アップワード夫人 … シアン・フィリップス/菅原 チネ子
レンデル夫人 … アマンダ・ルート/園田 恵子
ガイ・カーペンター … リチャード・リンターン/小形 満
あらすじ
ポワロを訪ねて来たスペンス警視が、彼が担当し、既に判決も出ている「マギンティ夫人殺人事件」の再調査を依頼してきた。被告が犯人だと思えないというのだ。事件の起きた町を訪れたポワロは、夫人の遺品の中から切り抜かれた新聞を発見。記事に書かれた「犯罪を起こした女性」に夫人が興味を抱いたと考えたポワロは、夫人と関わりのあった町の住人の中に、記事の事件の関係者がおり、その人物が夫人を殺害したと考える。
ポワロを訪ねて来たスペンス警視が、彼が担当し、既に判決も出ている「マギンティ夫人殺人事件」の再調査を依頼してきた。被告が犯人だと思えないというのだ。事件の起きた町を訪れたポワロは、夫人の遺品の中から切り抜かれた新聞を発見。記事に書かれた「犯罪を起こした女性」に夫人が興味を抱いたと考えたポワロは、夫人と関わりのあった町の住人の中に、記事の事件の関係者がおり、その人物が夫人を殺害したと考える。
ポワロ、田舎町へ
田舎町で起きた掃除婦の殺人。スペンス警視は長年の勘で、死刑を宣告されたベントリー青年が犯人らしくないと嗅ぎ分け、ポワロに再調査を依頼する。もし見かけ通りの小金目的の犯行でないなら、一体、誰が何の為に田舎の掃除婦を殺すというのか?
犯行の裏に思いも寄らぬ過去の因縁が潜む等、クリスティならではのテイストに溢れる物語。視聴者の興味を一気に惹き付ける導入、物語を寂々と綴りゆく静かなムード、そして毛嫌いする田舎に赴いたポワロが美しい景色の中を移ろう姿を美しく撮り上げ、筋も画柄もなかなか観応えある一編となっています。 なお、本話以下4作品は第11シリーズにあたりますが、うち本話のみ第10シリーズに引き続きトレヴァー・ホプキンスが製作を務めています。次話から第12シリーズまでは新たなプロデューサー、カレン・トラッセルがその任に就きます。
新たな仲間たち(セミ・レギュラー)
本話でもうひとつ注目されたいのは、ポワロの友人オリヴァ夫人と、執事ジョージの再登場です。『ひらいたトランプ』、『満潮に乗って』でそれぞれ初登場した彼らが本話で揃い、引き続いて次々話『第三の女』でも両者共に顔を見せ、以降もポワロの脇を固める新たなセミ・レギュラーとして間歇的ながらも登場し、活躍が続きます。
なお、前話『満潮に乗って』に続いて登場のスペンス警視。口髭と言い、ポワロへのアプローチと言い、何となくジャップを連想させるそのキャラクターにポワロとの二人三脚を期待したかったところですが、残念ながら本シリーズで以降、姿を見せることはありません。
再出演者がいっぱい
マギンティ夫人が働いていた家庭のひとつであるカーペンター家の主人ガイに扮するリチャード・リンターンは『死人の鏡』では糾弾される建築家ジョン・レイクを、同じくマギンティ夫人の雇用主レンデル医師に扮するサイモン・シェパードは『グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件』にて若き脚本家のアンドリュー・ホールを演じています。
事件の鍵となる記事を掲載したサンデー・コメット紙の居丈高な女性記者パメラ・ホースフォールには、『あなたの庭はどんな庭?』で気高いロシア女性カトリーナ・レイガーを演じた、キャサリン・ラッセルが扮しています。