人々の人生に寄り添う「名画」。そこにはいつも、誰かの「人生」がある。この物語は、ある老夫婦の「いままで」と「これから」に寄り添ってきた「名画」が仕掛ける小さな「奇跡」と「軌跡」の物語。
『映画』を見て “沸き上がる様々な感情” …。
ある人は、それを「大切な思い出」としてストックしたり、、、。
ある人は、それを「何かのきっかけ」としてとらえてみたり、、、。
それは、少なからず「映画」は人生を豊かにする力を持っていて、
ちょっぴり「映画」が自分の人生に影響を与えているのでは?…と感じられる人だと思います。
そのような思いを持つすべての方々にこのドラマを見て頂きたい。
この物語は、狭い世界と価値観しか知らなかった男が、妻の勧めた映画との出会いにより
「様々な可能性」「様々な選択肢」そして、「様々な人生」を目の当たりにし、
年老いた自分の「これから」を「未来=希望」としてとらえられるようになる過程を描いたものです。
この物語にもたくさんの「名画」が登場しますが、「あなたの人生に影響を与えてくれた作品…」
それをイマジカBSでは"名画"と呼べる大きな要素だと考えています。
そんな名画が持つ“力”を、このドラマで感じ取ってもらえればと思います。
妻が人生の最後に仕掛ける作戦
早瀬宗太郎(津嘉山正種)は、妻のこず枝(松金よね子)と共にある街で小さな食堂を営んでいる。長い間繰り返し続けられてきた変わらぬ日常。だが、それはこず枝の病によって突然終りを告げる。自分の余命を悟ったこず枝はある「作戦」を行う。こず枝に言われるまま、何本もの映画を見始める宗太郎。それぞれの映画は宗太郎の心に小さな変化を起こしていき、やがて周囲の人たちをも巻き込んでいく。そして、全ての映画を見終えた時、宗太郎に残されたものは……。
早瀬宗太郎(津嘉山正種)は、妻のこず枝(松金よね子)と共にある街で小さな食堂「キッチンはやせ」を営んでいる。厨房に閉じこもり、来る日も来る日も働きづめの毎日。だが、そんな日常はこず枝の病によって、ある日突然終りを告げる。
宗太郎の息子の隆志(二階堂智)は宗太郎がこず枝を働かせてばかりだった事を責め、店をたためと言い放つ。そんな隆志の言葉に抗うように、1人で店を続けようとする宗太郎。だが、こず枝の抜けた穴は予想以上にに大きいものだった。隆志の妻の咲子(中村綾)にも諭され、しぶしぶ店を休みにする宗太郎。
翌日、宗太郎はいつも手を合わせていた神棚に1枚のメモを見つける。それはこず枝の字で書かれた「映画のリスト」だった。こず枝は宗太郎に「その映画を見て感想を聞かせて」と言う。孫の彩香(葵わかな)にも「暇なんでしょ?」と言われ、仕方なく映画のDVDを見始める宗太郎。映画の感想を伝えた宗太郎は、こず枝に挑発される形で、これまで乗れなかった自転車に乗る特訓をする。彩香にも手伝ってもらい、自転車で道を走りはじめる宗太郎。それは、長い間厨房に篭っていた宗太郎にとって、いつの間にか忘れていた、新鮮な光景だった。
こず枝のリストに書いてあった映画を次々に見ていった宗太郎は、徐々に映画の魅力にはまっていく。映画を通じて夫を変えていく……それはこず枝の最後の作戦だった。夫が少しづついきいきとしていく様子を見て喜ぶこず枝。だが、病魔は確実にこず枝の体を蝕んでいた……。
宗太郎の変化は、少しづつ周りの人々にも影響を与えはじめていく。父・隆志に自分の将来の夢を言い出せない彩香は、宗太郎の姿を見て一歩を踏み出そうとする。また、こず枝と同室の女性・菜々子(浅見れいな)は、互いを思いあう宗太郎とこず枝の姿を見て、これまで仕事一筋だった自分の人生をほんの少し見直し始めるのだった。
自分の人生に残された、ほんの僅かな時間……映画を通じてこず枝が宗太郎に伝えたかったもの、残したかったもの……。
全ての映画を見終えた時、宗太郎の胸に沸き起こったある想い……。
宗太郎がその気持ちをこず枝に伝えた時、小さな奇跡が起こるのだった。
人物相関図
予告編
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1964年に劇団青年座に入団。舞台俳優として蜷川幸雄演出の舞台などで活躍するかたわら、洋画や外国テレビドラマの吹替え、アニメーションなどで声優としても活躍。ケビン・コスナー、リチャード・ギアなどを持ち役としている。現在も青年座の中心俳優の一人として、舞台、映像で活躍中。
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1981年紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞。映画「小さいおうち」「お母さんの木」「ベトナムの風にふかれて(2015年10月全国公開)」など幅広く出演し、声優としては『ロッキー』のエイドリアンが当たり役となり、現在ではアニメ「ふるさと再生日本の昔ばなし」の語り手を努めている。
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1998年6月30日生まれ。2009年、天然水のCMでデビュー。主な出演作品に映画「陽だまりの彼女」「くちびるに歌を」、CX「痛快TVスカッとジャパン」、CM「地盤ネット」「アート引越センター」など幅広く活躍中。今後は「罪の余白」(15年10月3日公開)の映画が控えている。
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1983年6月7日、東京生まれ。雑誌「SEVENTEEN」の人気モデルを経て、現在は女優を中心にドラマや映画、舞台、バラエティ番組まで、幅広く活躍中。最近ではモデルとしての活動も精力的に行い、雑誌「InRed」「オトナミューズ」などを中心に人気を得ている。
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1983年6月3日生まれ。2002年ドラマデビュー。2006年NHK連続テレビ小説「純情きらり」で主人公の相手役を好演し人気を博す。最近の出演作にドラマ NHK木曜時代劇「まんまこと」主演。舞台 スーパー歌舞伎II「ワンピース」が控える。現代劇から時代劇まで映像、舞台問わず活躍中。
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1971年6月12日京都府出身。14歳でモデルデビューその後、テレビ・映画・舞台・CMなどで活躍。近年では吹替え『恋するインターン』『グッドワイフ』等や情報トークバラエティ『オンナの解放区』にレギュラー出演する等活躍の幅を広げている。
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1966年3月25日生まれ。映画「恋の罪」「チーム・バチスタ FINAL」やハリウッド作品「ラストサムライ」「バベル」などに出演。今後は映画「図書館戦争 THE LAST MISSION」(15年10月10日公開)「杉原千畝 スギハラチウネ」(15年12月5日公開)などの公開が控えている。
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声優、俳優。岡山県出身。アーノルド・シュワルツェネッガー出演作や「トランスフォーマー」シリーズなど吹き替え多数。「クレヨンしんちゃん」のアクション仮面役や、TBS「マツコの知らない世界」のナレーションなどでも活躍。
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1985年9月28日生まれ。2000年NHK教育ドラマ「愛の詩【料理少年Kタロー】」でデビュー。フジテレビ系「白い春」、NHK連続テレビ小説「純と愛」TBS「潜入探偵トカゲ」フジSPドラマ「ちびまる子ちゃん」など出演。雑誌モデルや情報番組リポーター、CMなどでも活躍中。
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1951年徳島県出身。1974~88年解散まで転形劇場に所属。78年高橋伴明監督作品で映画デビュー。「ソナチネ」で注目を集め、「犬、走る DOG RACE」「HANA-BI」等の演技でキネマ旬報、日本アカデミー賞など数々の助演男優賞を受賞。
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映画「HIRAKATA」で監督デビュー。「GO APE」で第一回WOWOWシナリオ大賞を受賞。以降、様々なジャンルの映画やドラマの脚本を執筆する。監督作としては「探偵事務所5」シリーズや「Father ~俺の屍を越えてゆけ」などがある。
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東京生まれ。2006年より桂千穂氏に師事。
2007年「スーパーソニック!」で第 33回城戸賞準入賞。
2010年「誕生日には薔薇の花を」で第 3回 WOWOWシナリオ大賞優秀賞。
長編としては本作品がデビュー作となる。 -
小学校6年生よりウクレレを弾き始め独学でみるみる上達。若干22歳ながら超絶なテクニックと癒しのプレイを自在に操る、世界中で今後の活躍が最も期待されるウクレレ・プレイヤーの一人。 今回が自身初のオリジナルサウンドトラックへの楽曲提供となる。