弊社が上映権を所有し、現在日本国内での上映が可能な作品リストです。
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上映可能作品リスト
○仕立て屋の恋
○『幾多の北』と三つの短編
仕立て屋の恋
上映素材: Blu-ray
監督:パトリス・ルコント
出演:ミシェル・ブラン、サンドリーヌ・ボネール
1989年/フランス/79分
ある若い女性の部屋を自室からのぞき見することを趣味とする孤独な中年男性が、
その女性に恋心を抱いたがために始まる悲劇を描いたロマンティックサスペンス。
『髪結いの亭主』(1990)で注目されたフランスのP・ルコント監督が、同作の前年に手掛けた、もう一つの大人のラブストーリーでもあり、日本では『髪結いの亭主』に続いて大ヒットした。官能的なムード、抑制の効いた演出など、日本でルコント監督に注目が集まった『髪結いの亭主』との共通項も多く、ファンは本作でもその鮮やかな語り口に酔わされるだろう。
『幾多の北』と三つの短編
上映素材:DCP / Blu-ray
監督:山村浩二、矢野ほなみ、幸 洋子
上映作品:ミニミニポッケの大きな庭で (幸 洋子監督)/2022年/10分
ホッキョクグマすっごくひま (山村浩二監督)/2021年/7分
骨嚙み (矢野ほなみ監督)/2021年/10分
幾多の北 (山村浩二監督)/2021年/64分
総上映時間:約90分
『幾多の北』は、山村浩二が月刊誌「文學界」(文藝春秋)の表紙のために2012年から2014年にかけて毎号描いていたイラストとそれに付随するテキストをアニメーションに発展させた長編作品。東日本大震災後に彼自身が感じた不安や苦悩が、オランダの前衛ジャズ・ミュージシャンにして作曲家ウィレム・ブロイカー(1944-2010)の音楽に乗せて、断片的なイメージや書かれた言葉で表現されていきます。明快なストーリーを持たず、一般に「長編アニメーション」という言葉からイメージされるものとは異なる仕上がりで、その前例のないチャレンジは世界で大きく評価されました。今年2022年の5月に行われた第61回アヌシー国際アニメーション映画祭の長編コントルシャン部門でクリスタル(最高賞)を、さらにこの同年9月には、第46回オタワ国際アニメーション映画祭の長編部門でグランプリを受賞するなど、既に国内外で8つの賞に輝いています。
また、『幾多の北』に加え、墨絵のかわいい動物たちが歌に合わせてコミカルに動く山村の監督作『ホッキョクグマすっごくひま』、山村が若い作家たちをプロデュースした『骨嚙み』(矢野ほなみ監督)、『ミニミニポッケの大きな庭で』(幸 洋子監督)と、三つの新作短編も同時上映します。これら三作品も既に国内外の映画祭で多くの受賞を果たしており(特に矢野の『骨嚙み』は昨年2021年の第45回オタワ国際アニメーション映画祭の短編グランプリほか世界中の映画祭で28もの賞を受賞)、全四作品を合わせるとトータルの受賞数は実に50にも及びます。本作は、山村浩二の現在に加え、彼の元で育った新しい才能までも一望できるショーケースであり、現在日本の「作家によるアニメーション」の「極北」を体験出来る絶好の機会とも言えるでしょう。