“可愛いおじさん”マーティン・フリーマンの不思議な魅力に迫る

『ボーイ・ミーツ・ガール』に観る名バイプレーヤーの真骨頂とは?

小柄な体格と、愛嬌のある顔立ち。今年44歳、中年と呼んでも差し支えない年齢でありながら、英国男優マーティン・フリーマンを言い表すのに、“可愛い”という形容詞ほどふさわしいものはないでしょう。身長169cmの小柄な体格と、小さな顔に大きなパーツがキュッと詰まった愛嬌のある童顔は、年齢よりも幼く、どこかあどけない印象さえ感じさせます。しかしながら、眉間にギュッと皺を寄せた表情は、年齢を重ねた者が持つ渋さをも感じさせ、一筋縄ではいかないマーティンの不思議な魅力を醸し出すのです。

2001年~2003年に英国BBCで放送され大ヒットしたドラマ『The Office』に出演して注目を集め、映画『ラブ・アクチュアリー』などに出演。そして2010年、BBCドラマ『SHERLOCK(シャーロック)』のジョン・H・ワトソン役で一躍大ブレイクを果たしたマーティンは、エミー賞と英国アカデミー賞でともに助演男優賞に輝き、個性派バイプレーヤーとしての地位を不動のものとします。さらに、映画『ホビット』三部作(2012年~)で主人公ビルボ・バギンズ役に抜擢されて世界的な人気スターへと登り詰め、昨年SCREEN×イマジカBSで共同開催した「英国男優総選挙2015」では第4位にランクインしました。

そんなマーティンがブレイク直前の2009年に出演したのが、日本初上陸のドラマ『ボーイ・ミーツ・ガール』です。このドラマで彼が演じるのは、雷に打たれた衝撃で女性と中身が入れ替わってしまう男性ダニー。まさに“可愛いおじさん”マーティンにピッタリの役どころですが、物語の主役はダニーの中身が入った女性ベロニカ(レイチェル・スターリング)で、マーティンの出番はそれほど多くありません。しかし少ない出番の中でも、名バイプレーヤーの彼は、観る者の心に残る不思議な存在感を放っています。

Part1. 主役に負けない唯一無二の存在感

小柄で愛嬌のあるマーティンは決して派手で目立つ印象ではありませんが、だからこそ観る者が身近に感じる自然体の魅力を持っています。それに彼の多彩な表現力が加わると、たとえ脇役であってもキラリと光る独特の存在感が生み出されるのです。『ボーイ・ミーツ・ガール』でも、少ない出番ながら、彼の不思議な存在感から目が離せません。

Part2. コミカルからシリアスまでお手の物な実力派

『ボーイ・ミーツ・ガール』の面白さは、雷に打たれた男女が入れ替わるコメディであり、入れ替わった男女がそれぞれの人生を見つめ直すヒューマンドラマでもあるところ。著名な俳優を輩出してきた演劇学校で演技を学んだ実力派のマーティンは、コミカルからシリアスまで幅広く確かな演技力で、作品の世界観や物語に深みを与えています。

Part3. クルクルと色を変える豊かな表情

「ハリネズミに似ている」と称されることもあるマーティンの大きな魅力の一つが、どこか小動物を思わせる、多彩で愛くるしい表情です。『ボーイ・ミーツ・ガール』でもクルクルと様々な表情を見せていますが、中身が女性の男性を演じるマーティンの、憂いを帯びた悩ましげな表情はファン必見!

ドラマ『SHERLOCK(シャーロック)』のベネディクト・カンバーバッチとの名コンビで、名バイプレーヤーとしての地位を確立したマーティン・フリーマンは、今や主役級の世界的人気スターとして大活躍の日々を送っています。そんな彼の一筋縄ではいかない不思議な魅力を堪能できるドラマ『ボーイ・ミーツ・ガール』は、イマジカBSにて5月より日本独占初放送。唯一無二の“可愛いおじさん”マーティンの真骨頂を、どうぞお楽しみください。

『ボーイ・ミーツ・ガール』(全4話)

イマジカBSにて日本独占初放送!
5月12日(木) 12:30スタート/毎週木曜 12:30 ほか

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